6月2日(火)、午後6時からE棟111講義室で、為末大さんをお迎えし、「プロフェッショナリズムとは」とのタイトルで講演会が開催されました。120名ほどの学生、教職員、保護者が参加し、講演に耳を傾けました。
講演は、先ず、為末さんはどのような人物かの紹介として、今携わっておられるスポーツ用義足の開発に関する事業から始まりました。本題の「プロ」については、「定期的に一定以上の結果を出せる人」との定義から、「結果」とは「価値を生み出す」ことと分かりやすく解説されます。また、価値は市場が評価するもので、世の中から評価されないと価値がない。故に、社会に出てからは価値を提供することを意識して欲しい、即ちいろいろな価値をもったシステムにさらされることがプロになることとお話しされました。
更に、競技生活で遭遇した様々な経験から、コントロールできるものに意識を向けることの大切さを訴えられました。コントロールできない外的な要因などには意識を向けず、自分でコントロールできることはなんだろうかと考える癖をつけることが大切で、それが制限の多いプロフェッショナルの世界で結果を出すために必要と。
また、新たなことに挑戦するためには失敗に慣れることが必要。挑戦とは今までやったことがない、あるいはとても困難なことをやることであり、うまくいくはずがないことから、挑戦し続けることは失敗し続けることであり、それに慣れるタフさが必要であると。そして、再現性のある結果を出すことがプロフェッショナルであるが、継続させるためにはモチベーションを自分で考えて変化させ、自分をやり続けさせる、コントロールすることの重要性を説明されました。
為末さんご自身は、プロフェッショナルとして、人々の認識を変えるような価値、また社会から求められる、より上位の価値を提供したいと冒頭紹介の義足の開発を今行っていると話され、学生の皆さんにはこれからどういう価値を提供するのかゆっくり時間をかけて考えて欲しいとの言葉で約1時間半の講演を締めくくられました。
講演会に参加された方々からは、これからに向けて大変参考になったとの声が多く寄せられました。